クイックレスポンスのトレーニング概要
英語ですぐに応答するトレーニングのこと。英会話スクールのネイティブ講師が初級クラスでよく用いる。
直感的に英語でコミュニケーションすることが狙い。
様々なトレーニング法があるが、主なものは以下の二つ。
クイズ形式
「リンゴの色は?」「3足す4は?」「8の次の数字は?」など、きわめて簡単なクイズを英語で出し、それに即座に英語で答える練習。
英語を聞きとり、反射的に内容をつかみ、応えるべき英語をすぐに発信する。
文法形式
ごく簡単な文法の言い換え練習を大量かつ即座に行う。
平叙文で出された英文をすぐに疑問文にしたり、あるいは指示通りに主語や目的語を変えて英語で答える。
独学でのクイックレスポンス
クイックレスポンスは初歩的なコミュニケーション練習なので、基本的には独学ではなく2人以上で行う。
ただし、独学でも専用の教材を用意すれば可能となる。
教材のタイトルに「クイックレスポンス」と書いてなくても、一問一答式で反射神経を鍛えるタイプの教材なら、ほとんど同じトレーニングが可能。
具体的なおすすめ教材は、ページ下部で掲載している。
クイックレスポンスのメリット
文法を意識から追い出す
英語で即座に応答するためには、文法に意識を向けてはならない。
たとえば三単現の s にしても、そこに意識が向いているようでは、即座に英語を使うことができない。
クイックレスポンス練習によって、文法に意識を向けずに文法に則った英語が話せるようになる。
「使える英語」を身につけるうえで非常に重要なトレーニングといえる。
母語を介さずに英語を直感的に使う
実際に英会話をするときには、直感的に英語が使える範囲内でしかコミュニケーションできない。
のんびりと日本語を翻訳しながら話すことは不可能である。
クイックレスポンスによって、直感的に話せる英語の領域を広げることができる。
クイックレスポンスの英語教材
英会話タイムトライアル
NHKラジオ英語講座の「英会話タイムトライアル」は、クイックレスポンスに分類できるトレーニングを提供している。
SPR(瞬発力)コーナーは、講師の問い掛けにたいしてリスナーがすぐに応える一問一答になっている。
SPRコーナーは書籍教材としてまとめられている。
「簡単なのにぐいぐい話せる裏ワザ英会話」 (レビュー)
英会話1000本ノック
「英会話タイムトライアル」の講師スティーブ・ソレイシィ氏は、瞬発力を重視した一問一答の教材を多数リリースしている。
「英会話1000本ノック<ビジネス編>」 (レビュー)
「(質問)日本語→(回答)英語」と「質問)英語→(回答)英語」の2パターン。
この教材もクイックレスポンスと同様の効果を期待できる。
会話力をつけるためのドリル
中学レベルの英単語でネイティブとサクサク話せる本[会話力編] (レビュー)
会話力をテーマにして、できるだけ「考えずに話す」こと、「体験談を語る流れ」などのテクニックをドリル形式(パターンプラクティス)で習得する。英語表現を塊(かたまり)で憶えて組み合わせること。会話力テクニックでは、「1.出だし」「2.状況説明」「3.出来事」の順で、使える言い回しを身につける。確実に英語で話す力をつけてくれる本。
クイックレスポンス 「5秒」口頭英作文
→ 「5秒」口頭英作文―クイック・レスポンス(Amazon.co.jp)
語彙や文法を入れ替えながら、中学レベルの英作文を口頭で行う。いわゆる文法形式のクイックレスポンストレーニング。
「瞬間英作文」と似ている。瞬間英作文もクイックレスポンス練習といえる。同じ文法を使って単語を入れ替える一問一答なので。
クイックレスポンス式 数の英語トレーニング
→ クイックレスポンス式 数の英語トレーニング(Amazon.co.jp)
「数の英語」を苦手とする人は多い。”4,161″といった数を英語で言われても瞬時に理解できないし、英語ですぐに応えるのも難しい。
この教材は、数の英語に絞ったクイックレスポンス練習をする。
ビジネスパーソンにとってはとりわけ重要なトレーニングとなる。