2010年定番教材とトレンド

このページでは、2010年の定番教材を10個ご紹介します。2つのトレンドに注目しています。

重要トレンド1: 英語教材の無料化・低価格化

NHKラジオ英語講座

数年前からネット上でストリーミング配信がはじまり、現在はほぼ全講座が対象になっている。過去1週間分とはいえ、好きなときに何度でも聞くことができるため、「ラジオ放送」の限界がほぼ消え去ったことになる。「そこそこの品質で安価」という従来の価値に「使い勝手の良さ」が加わった。

さらに、ここ数年は講座編成が強力になっている。初級向けのビジネス講座、トレーニング特化の講座、テレビとWEBに連動したストーリー教材など、新たな試みを次々と打ち出してきているため、一昔前の「ワンパターン」なイメージがない。昔からの定番であるNHKラジオ英語講座は、かつてないほど「強大な無料教材」となって存在感を増している。

ネット上の無料教材

インターネットが無料化を推し進めるのは有名な話だが、英語教材の業界も例外ではない。smart.fm(iknow)といったコミュニティサイト、海外のテレビ局サイト(Online NewsHour など)、子供向けに語彙を限定した英語児童サイト、日本のニュースが読める国内英字新聞などなど。テキスト、音声、映像のあらゆる英語素材に無料でアクセスできる。一昔前にはまったく想像もできない環境が当たり前となっているのだ。中級レベル以上であれば、ネットの素材を自在に活用する学習スタイルが主流になりつつある。

ネット英会話(オンラインレッスン)

低価格化といえばネット英会話は外すことができない。講師とマンツーマンで行う英会話レッスンは、スカイプを使ったネット英会話となって今では定番教材となっている。そして、フィリピンのように物価が安い国の講師とは、超格安レッスンが可能になっていることも人気の秘密だ。ここまで安く「実践」が行えるようになった以上、独学で英語をマスターするのは少しも珍しいことではない。

重要トレンド2: ソフトウェア・テクノロジー

ニンテンドーDSの英語学習ソフト

以前のソフトウェア英語教材は、テキストと音声をパソコン上で再現するだけのものが多かったため、期待されたほど普及しなかった。しかし最近になって、ソフト学習が定番化している。音声認識が実用レベルに入っていること、ゲームなどの工夫の余地が大きいこと、TOEICの練習と相性がいいことなど、といった理由が考えられる。携帯ゲーム機のニンテンドーDSは学習端末として受け入れられ、中でも「英語学習」ジャンルは売れ筋となっている。

ロゼッタストーン英語

世界中を席巻している外国語学習システムのロゼッタストーンは、ソフトウェア学習の代表格となった。日本でも急速に普及している。価格が高いため当サイトではお勧めし難い面もあるが、入門から初級の人で資金力があるなら試してみたい。対訳を用いない学習、音声認識を多用した発声重視の学習で知られる。

定番ロングセラーなど

総合英語Forest
以前から良質の文法解説書として評価されていたが、予想をはるかに超える人気が持続してロングセラーとなった。学習レベルは、中学から高校初級という英語の核となる部分。英語のしくみをしっかりと学びたい人に強くお勧めできる。
洋書Graded Readers
Graded Readers は語彙制限のある子供向けの書籍。やさしい英語をたくさん読む多読メソッドは、その学習効果の大きさから、すたれることなく学習者が多い。英語雑誌多聴多読マガジン は季刊から隔月刊となった。
DUOシリーズ
発売から10年を経過したが、いまだにランキング上位に来る定番教材。受験やTOEICなど、試験学習で強みを発揮する。復習CDも人気。
映画・海外ドラマ
映画や海外ドラマは趣味としている人が多い。英語学習者なら教材として使わない手はない。最近は、gyaoで無料視聴できるタイトルも増えている。フレンズはシリーズ終了したものの傑作シットコムとして未だに人気。
マーク・ピーターセン本/ディビッド・セイン本
ネイティブが英語を解説した教材。マーク・ピーターセンは言語感性の繊細さで変わらぬ人気。ディビッド・セインは日英の「誤解」に注目する作家としてポジショニングを確立した。
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