必見の英会話上達法サイト。
「大手英語学校の元コース開発担当チーフエディターが、英語力上達の秘訣を伝授」している。
以前は「ヤスの英会話」というサイトだったが、「ヤスの英語」としてリニューアルした。
写実的な英語を作る
このサイトでは、日英の文化的(言語的)な差異に注目して、日本人の英語が通じない理由を分析している。
たとえば、「上司の数が多くて、マネージメントが非効率だ」という言葉について考えてみよう。
日本人同士の会話なら、この言葉は通用する。実際、日本ではよく耳にするようなフレーズだ。
しかし、英語圏で話すと「なぜ上司が多いことが非効率なのか?必要だからいるのではないか?」と言われて成立しない。
そこで、「プロジェクトにかかわっているすべての人間のコンセンサスを取るため意志決定に長い時間をかけるという意味で非効率」まで具体的に説明する必要がある。
日本人同士なら「要約的・抽象的」な内容で通用してしまうものが、外国人との会話では通用しない。写実的な説明ができないと外国人とのコミュニケーションは成立しない。
そういったことを秀逸な会話例文を使って説明している。このサイトに訪れた人は一次元高いレベルから英語習得について考えることができるようになる。
英語上達のイメージとしてこれ以上のものはない
文化圏の違う言語を習得するのが困難ということはわかった。
では、日本の英語学習者はどうすればいいのか。その部分こそ「ヤスの英語」の本領で、英会話上達の具体的なコツを公開している。
「初級レベル」では徹底的に簡単な英文をつないでいく。まるで、見たままの光景を羅列するかのように。
これをテーマにした初級レベルの教材としては、「A4一枚英語勉強法」が該当しそうだ。あるいは、ひとりごと英会話や英語日記が該当する。(英会話とスピーキングのおすすめ本ページで紹介している)
「中級・上級レベル」では、話そうとする(日本語の)内容を徹底的に分解する。それを論理的に再構成する。
これをテーマにした中級レベルの教材としては、言い換えトレーニングの教材「同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセシング」などが該当する。
ともかく、このサイトを実際に読んでもらえればわかるが、なんとも現実的な英会話のコツになっている。
これが英会話学習の羅針盤
この「初級」「中級・上級」の二つのステップは、英会話の上達イメージとして非常に適切なもの。
単語や構文といった英語の知識量が問題ないのではない。英会話は以下の2つのステップで上達する。
- 見たままの光景を簡単な英語で表現できるか。中学英語レベルでいいから、具体的に表現する。
- 伝えたい内容を意味分解して、自分の英語力の範囲内で相手に伝わる英語にする。
このステップはそのまま英会話学習の羅針盤となる。
「英語が出来るようになるとはどういうことか?」の具体的な姿がそこにある。英語の学習をしている方は、この2つのステップを目標にするといいだろう。
「ヤスの英会話」は、昔から英語学習者にとって定番サイトになっている。当サイトでも以前からご紹介しているが、もし見たことがない人がいたら是非一読してほしい。