リテンションのトレーニング概要
リテンション (retention :「保持」「記憶」)とは、1センテンスの英語を暗唱するトレーニングのこと。
直前に聞いたり読んだりした英語を記憶して、何も見ないで暗唱する。負荷の大きいなトレーニングだが、学習効果は極めて高い。
リスニングでもリーディングでも実践できる。
リスニングにおけるリテンションのやり方
1センテンスの英語を聞いて、その英語を記憶し、何も見ないで暗唱する。
- 英語を1センテンス聞く
- 音声を止める
- 何も見ないでそのフレーズを発声する(暗唱する)
このような手順になる。
聞いたばかりの1センテンスの音声を口頭で再現する。
※「2.音声を止める」というのは、次のセンテンスの音声を流さないため。1センテンスごとにポーズがとられている英語音声であれば、止める必要はない。
リテンションの別名
リテンション・トレーニングは、様々な別名がある。
- Listen & Repeat (聞いて、復唱する。シャドーイングの意味で使われることが多いが、リテンションやオーバーラッピングを指すこともある)
- レシテーション(recitation:暗唱)
- センテンス・リピート
- リピーティング(当サイトでは、リピーティングの一科目がリテンションという考え)
- リプロダクション(当サイトでは、リプロダクションは別のトレーニングだと考える)
リーディングにおけるリテンションのやり方
英文を読んで、読んだばかりの1センテンスを口頭で再現する。
- 英文を1センテンス読む
- テキストから目を離す
- 何も見ないでそのフレーズを発声する(暗唱する)
テキストを見ながら発声したら、ただの音読になってしまう。
テキストから顔を上げたり、目をつむることで、英文を見ないで1センテンスを暗唱する。
読んだばかりの1センテンスの英文を記憶して、再現する練習となる。
別名:リード・アンド・ルックアップ
リーディングにおけるリテンションは、「リード・アンド・ルックアップ ( Read & Look up )」と呼ばれることがある。
英文を読んで ( read ) 、顔を上げて( look up )、テキストを見ないで発声する。。
リテンションのメリット
英語が自分のものになっている感覚
知らない英単語や文法事項が含まれている英文は、リテンション(記憶・保持)できない。
その英文の中にわからない部分があると、リテンションできない。
リテンションできる英語は、完全に自分のものになっている。
復習のためにリテンションをする場合は、本当にその英文を理解しているかどうかのチェックになる。
保持するためのイメージ化
たった今、聴いたばかりの英語でも、初級から中級レベルだとすぐに忘れてしまう。
英語をイメージで把握していないので、どうしても記憶できない。(和訳すると、その和訳の内容はイメージ化されるので記憶できるのだが)
リテンション練習は、英語のイメージ化を強要することになる。
英語とイメージを結びつける練習になる。
リテンションの教材例
(注)リテンションはどんな教材でも可能なので、自分のレベルに合った英語を選ぼう。
以下は参考まで。
究極の英語学習法 KHシステム
KHシステムはシャドーイングで有名だが、実はリテンションもプログラムの中に入っている。
正確なシャドーイングをするためには、リテンション練習も欠かせないことがよくわかる。
音読パッケージ
音読で有名な教材だが、実はリテンションの方がウェイトが重い。
この教材では「リテンション」のことを「リピーティング」と呼んでいる。すべての英文をリピーティング(リテンション)することを目標にしている。