頑張らない英単語記憶法 著者:西澤ロイ |
根性に頼らない英語学習「頑張らない」シリーズ。
英単語の記憶法をテーマにして、様々な論点を網羅している。
英単語学習で大切なことを網羅
本書の特徴は、英単語に関わる論点を網羅していること。
- 「思い出す」ことで長期記憶にする。
- 書き取りをすること。
- イメージを掴む。
- 意味のあるストーリーだから記憶できる。
- 瞬発力を鍛える。
- 4つのスキルと単語の関係。
- 増やす単語と深める単語。
- 「知りたい!」という好奇心が大切。
- 派生語
- 語源
- 関連語
- 理解語彙と使用語彙
- 使う五感の数を増やす。
上記のリストは本書の一部。英単語の話題に出そうなテーマを片っ端から取り上げているのがわかる。

エッセイ風に軽く書かれて、1つ1つの項目を深く掘り下げているわけではない。中級レベル以上の人にとっては、少し物足りなさが残るかも知れない。
しかし、初級レベルの人にとっては、この一冊で英単語学習のポイントが全部わかるので、非常に有用な本になっている。文章も読みやすい。
感情を無視した記憶はあり得ない
本書の中には、「興味」「好奇心」「感情」「体験」といった言葉が頻繁に出てくる。
たとえば、英単語を覚えるために例文を使うにしても、「その例文に興味を持てるかどうか」「興味を持てる例文を使っているかどうか」が重要だという。
何かを記憶するためには、「興味」「好奇心」といった感情的な要素は欠かせないのだった。
「脳科学的に正しい英語学習法」でも触れたが、乗り気じゃないことは脳が拒否するから学習成果が出ない。
逆に言えば、好きなことをやっていれば、頑張らなくても自然と記憶できる。英語を上達させようと頑張る前に、楽しい学習を意識したい。