英語のゲーム101 著者:須貝 猛敏, アンドリュー・ライト, デイヴィッド ベターリッジ, マイケル バックビー 出版:大修館書店 発行日:1988/5/1 |
本書は、学校の教室で行う英語ゲームを101個紹介したもの。
1988に出版された本だが、英語教育に力の入れている学校では未だに虎の巻になっているという。
ゲームだからコミュニケーションを取る気になる
たとえば、次のようなゲームが紹介されていた。
- 似ている絵が書かれた2枚のカードを用意する。
- 2人の学習者が1枚ずつそのカードを受け取る。
- 自分のカードに何が書かれているかをそれぞれ英語で説明する。
- カードの相違点を解明するために話し合う。
なかなか面白そうなゲームである。
一定のルールや目的に基づいてコミュニケーションする場合、フリートークほどの高度な英語力は必要ない。
初級から中級くらいの人でも、このようなゲームなら英語の実践が可能となる。
本書はこのようなゲームを101個紹介している。
独学でも視野に入ってきた
ところで、英語教育には二つの大きな潮流がある。
- 文型練習や反復練習を重視するオーディオ・リンガル・アプローチ
- 場面や文脈でのコミュニケーション能力を重視するコミュニカティブ・アプローチ
上記のような英語ゲームを使った教育はもちろん後者。コミュニカティブ・アプローチは先進的な学校で盛んに用いられている。
どちらのアプローチも重要だが、独学の場合に不足するのはやはり後者となる。反復練習なら独学でもできるが、実践的なコミュニケーション練習は一人では難しい。
本書で紹介されているゲームは効果的なものばかりだったので、独学でこれができればと強く感じた。
一つの可能性としては、以前から当サイトがお薦めしているネット英会話がある。
今の時代、たとえ独学であっても、ネットを使ってコミュニカティブ・アプローチが可能になっている。そのうち、スカイプを使って学習者同士が無料で行うサイトも出てくるかもしれない。