世界一わかりやすい英文法の授業

カラー改訂版 世界一わかりやすい英文法の授業

著者:関 正生
出版:KADOKAWA
発行日:カラー改訂版 (2018/5/19)

元予備校講師の関正生氏による「世界一わかりやすい」シリーズ第1弾。

英文法のポイントを一通り解説。

親しみやすい口語体の文章で書かれている。

英文法のワンポイント解説

いかにも入門書のようなタイトルだが、本書は入門書ではないので注意。

時制にしても、仮定法にしても、受動態にしても、ゼロから解説しているわけではない。

本書のターゲットは、はじめて英文法を学ぶ人ではなく、英文法を一通り学習したけど苦手意識がある人。

具体的には以下のような内容。

「仮定法の見抜き方」という項目。

if節の有無にかかわらず、助動詞の過去形をみたら仮定法のニュアンスを感じ取ることを解説。

次に、「willの本当の意味」という項目を紹介。

willを「~でしょう」という和訳で覚えているとニュアンスを間違える。むしろ「必ず~する」と覚えておくと本来の意味をつかめる。

次に「不定詞は未来を表す」項目を紹介。

前置詞のtoと、to不定詞のtoは、別物ではない。「toは矢印」と考えればOK。気持ちが向かう方向(未来)が見えてくる。

・・・

こんな感じで、英文法のワンポイントアドバイスが続いていく。

英語が苦手な人に一歩踏み込んだ理解

本書は、英文法を苦手とする人が「ひっかかる部分」を丁寧に解説している。

たとえば、誰もが中学生時代にto不定詞を習って、釈然としない思いを抱いたはずだ。

I go to school. のように、「~へ」という前置詞としてtoを習ってから、すぐ後になってto不定詞で、I want to swim.のように「~すること」と習う。

「なんで to が使われるんだ?」と誰もが一瞬思ったはず。

本書は、前置詞to も不定詞to も語源は同じで、方向を示していると解説してくれる。

このように、ちょっとひっかかる部分をワンポイントで解説してくれる文法教材となっている。

「わかる」楽しさ

当サイトの「英文法の本」ページで紹介しているように、英文法の「本質」を伝えようとする教材はたくさん出版されている。

本書もその一つで、「こう習ったかもしれないけど、こう考えればもっと英文法がわかる」という内容。

このタイプの本を初めて読む人なら、英語の理解が深まるはずだ。

中学生時代に英語が苦手だった人にお勧めしたい。

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