NHK CD BOOK 基礎英語1 はじめて学ぶ英会話と文法 著者:木村 松雄, ケイト・エルウッド 出版:NHK出版 発行日:2011/4/14 |
中学1年生レベルのNHKラジオ講座「基礎英語1」のまとめ教材。
2009年度に放送されたスキット(短い会話)を1年分収録。
中学1年英語教科書レベルの会話素材を探している人に最適。
中学1年レベルの基礎1まとめ
NHKラジオの「基礎英語1」は、中学1年生の英語レベルで、いわゆる「英語入門」となる。
本書の内容を見てみよう。
英語レベルは、中学1年の英語教科書に近い。
英語はすべて会話形式になっている。上記のように見開き2ページで1レッスン。
合計100のダイアログ=100レッスンが掲載されているので、英語教材としてはかなりの量だ。
本来だったら1年かけて学ぶ内容が、この1冊に詰まっている。
「会話+物語」はNHKラジオの十八番
NHKラジオの基礎講座といえば、なんといっても「会話+物語」に特徴がある。
英会話教材という点では珍しくないが、単に「会話」というだけでなく「物語」になっている。
会話に連続性があって、登場人物たちの物語が展開していく。
本書のスキットは、東京浅草が舞台。ミキ・マキの双子姉妹が主人公。両親、クラスメイト、留学生が登場する。そして、ミスターXという謎の男性。
100のスキット(会話)は、すべて一連の物語になっている。
登場人物の魅力によって飽きがこないようになっている。
学校の教科書では、こういった思い切った編集は難しい。
NHKラジオ英語「基礎講座」の魅力はここにある。
文法は別に学ぶ必要がある
それぞれのレッスンでは、表現練習や文法練習が少ない。
さすがに、上記のような説明だけで、be動詞の疑問文を理解するのは難しい。
英語の入門者は、どのように文法を向き合ったらいいだろうか。2つの立場がある。
- A:入門者なら、細かい文法にこだわらずに、本書程度の練習量が良いと考える人。
- B:入門であっても文法をしっかり学んだ方が良いと考える人。
言い換えると・・・
- A:ひと通り軽く文法を学ぶことで英語の全体像をつかむことを優先する人。
- B:一つ一つの文法をしっかり練習して、自分で英語を作れる手ごたえを重視する人。
どちらを選ぶかは人それぞれ。英語を学ぶモチベーションが高い人ならBを選んだ方がいい。
いずれにしても、英文法の本おすすめ一覧にあるような文法教材を合わせて学習した方が上達する。
入門から初級用の膨大な会話素材が手に入る
本書は、100レッスンという膨大な入門レベル英語スキット(英語の短い会話)が収録されている。
しかも物語になっていて、チャーミングな登場人物が出てくる。
英会話素材がたくさん欲しい人には最適の教材。
中学2年~3年くらいの英語レベルの人が、復習に使うともっとも効果的かも知れない。