100の超基本名詞で広がる英語コロケーション2500 著者:クリストファ バーナード |
100の基本語のコロケーションを学習する。
合計2500語の表現が身につく。
身の回りの世界を英語で表現できるようにするのが狙い。
コロケーションを知らないと英語は使えない
コロケーションとは、ある単語にたいして同時に使われる語彙のこと。
たとえば、hotel という英単語がある。
しかし、1つの英単語で意思疎通することはないから、「hotel = ホテル」と覚えていたところで、実際にはまったく英語が使えない。
- ホテルの予約をする。
- ホテルにチェックインする。
- ホテルからチェックアウトする。
- ホテルのロビー
このような表現が「ホテル」と同時によく使われる。この部分を知っていて、はじめて英語で「ホテル」関連のコミュニケーションが図れるようになる。
すなわち、hotelという1語を知っていても意味はなく、hotel のコロケーションを学習することが大切なのだ。
コロケーションの重要性については、過去にレビューした「英語辞書力を鍛える」でも取り上げたので、そちらも参照してほしい。
基本語のコロケーションは英会話の出発点
本書は、100語を見出し語にして、そのコロケーションを学ぶ。合計2500語の表現を学ぶことになる。
BOOK, COMPANY, HEALTH, HOTEL といった超基本語が100語の見出しになっている。そのコロケーションは、日常会話で頻出するようなものばかりだ。
上記のHOTELを例にすれば、
海辺のホテル → a seaside hotel
ホテルの部屋を予約する → book [reserve (米)] a room in a hotel
ホテルにチェックインする → check in to a hotel
ホテルにチェックアウトする → check out of a hotel
ホテルのロビー → the foyer of a hotel
上記はごく一部だが、コロケーションを知らないと、hotelを実際には使えないことが明らかだと思う。
日本語 → 英語
という表記になっているので、ちょっとしたクイズ感覚で試すのもいいだろう。
日常会話でよく使うのに英語で出てこない表現がけっこうある。
一見すると本書は表現が羅列されているだけなのだが、意外に面白くて、刺激的に学習できる。
このタイプの本は、ある程度のインプット学習を経た人が、発信型の学習をはじめるときに役立つはず。
本書を読めば、コロケーションに興味がわくようになる。新しい英単語を知った時に、1対1の日英対訳で終わらせる気がしなくなるはず。
「どういうコロケーションがあるのか?」と興味がわくようになれば、英語の上達は早い。