リプロダクションの学習法と英語教材

トレーニング概要

リプロダクション(「再現」「復元」)とは、英文の内容を再現するトレーニングのこと。たとえば、あるニュースを読んだら、自分なりに要点をメモして、原文を見ないでそのニュースの内容を伝える。誰かにたいしてスピーチする方法もあるが、独学の場合はライティングする方法がよく用いられる。

学習者にたいして「さあ英語でフリートーキングをしましょう」といきなり要求しても無理なので、その前段階として、話す内容を最初から用意するのがリプロダクションである。英文の内容を伝える練習を繰り返すことで、ある程度の長さの英語を話すトレーニングになる。

リプロダクションを行う前はフレーズ単位の意志疎通しかできなかったような人でも、このトレーニングを繰り返すことで英語で話(会話)ができるようになる。そのため、スピーキングにおいて必須とされているトレーニングである。

(英語一文だけの再現をリプロダクションとする場合もあるが、ここではまとまった英文を読んでその内容を説明する方式を解説する。)

一般的な手順

(1)素材を読んで(聞いて)メモを取る
素材の長さや難易度は自分の英語レベルに応じて選ぶ。内容が完結しているものが望ましい。原文の内容をしっかり理解できることが前提。メモといっても、まずは論理展開に注意しながらキーとなる文を抜き出す程度でいい。

(2)メモの推敲
以下の点に注意しながらメモを推敲する。
・話の筋道はこれでいいか。わかりやすい論理展開になっているか。
・メモを簡略化できないか。
・そのメモで内容を再現できるか。
特にメモの簡略化は重要で、スピーチメモのようにキーワードをいくつか並べた程度まで簡略化できることが望ましい。

(3)リプロダクション
メモを見ながら原文の内容を書く(話す)。原文の内容を知らない人に向かって、「原文に書いてあったのはこういう内容です」と説明するように書く。書評のあらすじ説明とかニュース報道をイメージすればよい。その際、原文と同じ内容を伝える以上、原文の表現を引用しながら書いてもいいので、意外とスムーズにいくはずである。もちろん自分の英語でよりわかりやすく伝える工夫をしてもよい。要は、相手に内容を伝えるということがポイント。相手にわかりやすく内容が伝わるかどうかについて何度も検討する。最後にメモを見ないでリプロダクションする。

ポイント

・要約とは何が異なるか
要約においては、内容を可能な限り圧縮することが主眼になる。リプロダクションにおいては、原文より短くなるという点では要約と同じだが、圧縮を目標としたものではない。ある内容を説明するという行為が主眼である。原文は、話すことがない人のための「ネタ」というような位置づけ。

・表現力アップに有効
リプロダクションは長い英語を話すトレーニングになるのだが、表現力アップにも役立つ。リプロダクションで使った英語表現は不思議と記憶に残るのだ。英会話の実践で同様の内容が話題になったときには、関連語彙を使いこなせる自分を発見してうれしくなるはずである。

・意外と簡単なトレーニング
上記の説明で難しいという印象を持った方がいるかもしれないが、やってみると意外と簡単である。伝える内容が最初から英語で用意されている点がポイント。原文を引用してしまえばいいのである。もちろん原文の英語レベルと自分の実力が乖離していては無理なので、自分にとって簡単かつ長めの英文を使おう。もしこの原文が英語でなく日本語だったとしたら、適切に翻訳して伝えなくてはならないので高度な英語力が必要となってしまう。

教材例

注)上記で説明したリプロダクションを専門とするような教材は見かけることがありません。リプロダクション自体はどの英文素材でも練習できます。自分のレベルと興味にあった教材で行うのがベストです。以下は、参考書籍。

英語 辞書力を鍛える <レビュー>
英英辞典を使ったコロケーション(語彙連結)中心の学習ガイド。リプロダクションの紹介もある。

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