英語なるほどライティング

ネットの普及にともなって、「読み書き」が重視されるようになった。メールにしてもWEBにしてもテキストが基本となるので、読んだり書いたりの機会が増えているのだ。英語学習の分野においても、以前のような「英会話」一辺倒ではなく、むしろ「リーディング・ライティング」スキルの要求が高まっている

本書は、ライティング教材として評価の高い書籍のひとつ。「センテンスの組み立て」「英語らしい表現」「まとまった文章」の3つパートからなり、日本語ネイティブにとっての英文作成ポイントが非常によくまとまっている

たとえば、最初のステップとして、主語の選択がある。
「ここから市役所まで車で15分です」
という簡単な文章であっても、英語にするなら「時間・距離のit、you、車で5分、ここから市役所まで、市役所」の5つが主語になり得る。視点を変えて自在に主語を選ぶというのは、英語ライティングの第一歩といえるだろう。

また、日本語ではあいまいな表現が頻出する。「ご注意ください」「面白かった」「近いうちに」「すごく~」「~など」など。当たり前に使っているので「あいまい」という意識はないが、このままでは英語らしい英語にならない。より客観的な描写、具体的な言葉を選ぶようにする。

その他にも、「弱い動詞から強い動詞へ」「(ある)から(する)へ」「否定から肯定へ」「抽象から具体へ」「冗長から簡潔へ」「起承転結から結論が先へ」など、日本語から英語への発想の転換を解説している。

ライティングというのは言語の「世界観」を理解することがカギとなるので、本書を読んでいると深い知的満足をもたらしてくれる。実践的な教材にも関わらず、比較文化論を学んでいるような感覚になってくるのだ。

そして、日本語の発想のままでは絶対に作れなかった文章を書けるようになったときには、なんとも言えない喜びがある。違った世界観を使いこなす喜びともいえようか。一度この喜びを経験してしまえば、英語学習が苦になることはない。

ということで、ライティングというのはスキルとして有用なのだけでなく、外国語を学ぶ喜びと直結する。中級レベルに達した人は今すぐはじめてみよう。(ライティングを行うためには、当然ながら文法・語彙・表現の蓄積が前提になるので、初級あたりの方はインプットの練習も大切に)。

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