1989年に出版された「つぶやき」練習法本が原点。
その後、「起きてから寝るまで英語表現」として、シリーズを重ねてきた。
教材の内容は、「1日の動き」と「心のつぶやき」の英語表現。
出版元はアルク。
→ 「起きてから寝るまで英語表現」一覧 (Amazon.co.jp)
英語のつぶやき練習法とは
昔は、英会話の相手を見つけるのが難しかった。
今でこそオンライン英会話によってすぐに相手が見つかるが、当時は英語で話す機会はめったになかった。
しかし、自分自身の行動や心情を英語でつぶやけば、英語のスピーキング練習になる。
ということで、英語の「つぶやき練習法」が一部で支持を集めてきた。
日常に密着した英語が口から出てくるようになるので、英会話のリハーサルとしても有効だと思われる。
「起きてから寝るまで英語表現700」の紹介
たくさんシリーズ本が出ているので、一例として「完全改訂版 起きてから寝るまで英語表現 700」を紹介したい。
→ CD付 起きてから寝るまで英語表現700 完全改訂版(Amazon.co.jp)
シリーズのコンセプトは共通している。
「1日の体の動き」と「心のつぶやき」を全部英語で言う。
本書は、朝、通勤、家事、オフィスで仕事、休日の外出、夜・・・といった章で区分けされている。
以下、「家事」の中の1ページ。
家事をやっている「体の動き」の英語表現を紹介している。
シンプルな英語ばかりだが、なかなか口から出てこない表現ばかり。
以下、「心のつぶやき」の1ページ。
家事をやっているときの「心のつぶやき」の英語表現を紹介している。
洗濯物がたまってきたなあ。
The laundry is piling up.今日は洗濯日和だ。
It’s a good day to do the laundry.
こんな「心のつぶやき」を紹介している。
人によっては「自分が使いそうなつぶやきが少ない」と感じるケースがあるかもしれないが、こればかりはしょうがない。
本書のシリーズをひとつのきっかけとして、自分なりに調べて英語でつぶやけるようになろう。
フランソワ・グワンの外国語教授法
「起きてから寝るまで英語表現」の本の中に、「元々フランソワ・グワンが19世紀に開発した教授法を発展させたもの」という記述があった。
フランソワ・グワンの教授法について簡単にご紹介したい。
ドイツ語の習得に苦労していたフランソワ・グワンは、幼児の言語習得を観察しているうちにある結論に達した。
「幼児が母国語を習得するように、外国語を学習しなければならない」
以下の4つを「言語習得の原理」とした。
- 文字ではなく、音声で学ぶ。
- 単語を切り離すことなく、文章で学ぶ。
- 動詞が大切。
- 自分自身の思いを言葉にする。(思想の順序によって言葉を用いる)
幼児は上記のようにして母国語を学んでいるので、外国語を学ぶときも上記の4つを守ることを提唱した。
(参考:Gouin Method 英語科教育法2 :(注)geocities終了につき参考サイト消滅)
英語を学ぶときは「自分の思い」を英語にする
フランソワ・グワンの教授法の中で、特に注目したいのは「自分自身の思いを言葉にする」こと。
幼児は、お腹が空けば「お腹ペコペコ」という言葉を覚えたり、お腹が痛ければ「ポンポン痛い」と言う。何かをすれば、「〇〇やった」と自分の行動を伝える。
頭に浮かんだ「思い」「心情」「感情」を言葉にしている。自分自身の現実に密着したことから言葉を習得している。
外国語を習得するときもそうするべきだ、というのがグワンのメソッド。
だとすれば、縁もゆかりもない英語教材のダイアログから学ぶのではなく、自分自身の行動や心情を英語にしていく必要がある。
「起きてから寝るまで英語表現」は自分の日常に密着した英語表現を学んでいくので、グワンのメソッドと重なっている。
日々の英語学習に加えたいメソッド
「起きてから寝るまで英語表現」と同じ方向性のトレーニングとして、「英語で日記」とか「英語でメモ」がある。
人によっては、このタイプの学習法をはじめてから、ようやく英語をやる気になるかも知れない。
どうでもいいような英文を「音読しろ」と言われてもやる気はでないが、「あなたが今やっていることを英語で言ってみて」と言われたらやる気が出てくる。
自分と関係がない「他人事」の英語で学ぶのではなく、「自分事」の英語だからこそ興味が出てくる。
「起きてから寝るまで」の学習法は、もっと注目されてもいい。