販売元:アルク
価格:39,900円(3ヶ月)税込み~
リンク:http://ec.alc.co.jp/course/w9/
概要
英文ビジネスEメールをテーマとしたビジネスパーソン向けのライティング講座。ビジネスシーンの事例ごとに実践トレーニング&セルフチェック方式で学ぶ。3回の添削指導付き。英文Eメール作成支援ソフト(CD-ROM)「カクスケ」および文法作法のハンドブックが付属。
長所
付属の英文Eメール作成支援ソフト「カクスケ」が優れものである。「発注」「見積もり」などの文書選択、「お礼を述べる」「念を押す」などの1文選択、キーワード検索、用法解説などの機能を持ち、Eメールの定型文利用がスムーズに行えるように工夫されている。いわゆる「文例集」の本をぺらぺらめくりながら書くのに比べれば、このソフトを使ったEメールライティングは、きわめてスピーディーかつ正確だろう。学習の後の実践で役立つツールを付属するというのは、なかなか行き届いた配慮である。
本講座では、「社内会議の連絡」とか「未着品の催促」など24の事例を学ぶ。サンプル文からはじまって、様々な表現の練習、実際のEメール作文へと進む。ポイントは、それらの各コーナーに組み込まれている「ストラテジー」「ソリューション」「トラブルバスター」の項目。これらはビジネスEメール作文に関するノウハウである。学習しながら触れたライティングノウハウは、使える知識として長く記憶に残るはず。
各事例で使われる表現の練習も多角的に行われ、最後の実践練習も空白の文を埋めるという無理がない設問にしてある。ビジネスEメールライティングの講座として完成度は高い。
短所
ビジネス文書は決まった表現が使われがちだとはいえ、潜在的に使われる表現の数は膨大である。その中のいくつかの表現をピックアップして練習することにどの程度の意義があるかは疑問。そこは「カクスケ」で補える部分なのだから、表現の練習はもっと少な目にしてもよかったと思う。その代わりに、24の事例をもっと増やして欲しかった。同様の文書作成経験があるかどうかでライティングの完成度は大きく変わるため、事例として倍の48パターン程度を経験させた方が効果的だったはず。つまり、「カクスケ」を使う前提での講座編集がベターだったように感じるのだ。
一言
「カクスケ」のさらなる発展に期待したい。別冊ハンドブックの内容を有機的に組み込んだり、文例がダウンロードして増やすことができたりなど、最強の英文Eメール作成支援ソフトをぜひ目指してほしい。