リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる! 著者:南谷 三世 出版:池田書店 発行日:2017/12/15 |
海外ドラマから英語表現を学ぶ。
『フレンズ』『24』『ビッグバンセオリー』『ダウントンアビー』など、15の人気ドラマから英語表現を抜粋。
ネイティブが話す生きた英語が満載。
まさにリアルな英語表現
海外ドラマは、中上級者向けの定番英語素材。当サイトでも以前からご紹介している。
→ 海外ドラマで学ぶ英語 学習法 / 海外ドラマ タイトルピックアップ
本書では、海外ドラマを題材にして、生きた英語表現を学ぶ。
単に英語表現を羅列したわけではなく、読んでいて楽しい教材になっていた。
まず、「ひねり表現」の章から一例をご紹介したい。
上記は「フレンズ」の中の表現。
You know how I have you guys?
「僕には君たちみたいな友だちがいるだろ?」
howを使っているところがネイティブが使う生きた表現。
このhowを理解するために、thatで置き換えればわかりやすいと本書で解説している。
You know that I have you guys?
「僕には君たちがいるということ(事実)を知っているだろ?」
thatを使えば、普通の英語表現。
thatではなくhowを使うことで、単なる事実ではなく、「様子」を思い起こさせる効果が生じている。
使われている単語は簡単なのだが奥が深い。ネイティブらしい言葉の使い方だ。
普通の英語教材には出てこない
もう1つの表現を紹介したい。
以下、「便利な表現」の章。
「フラーハウス」の中の表現。
That never gets old.
あれは古びないね(いつ見てもいいね)
get old で「古くなる」。それを強く否定することで、「古くならない、つまらなくならない、新鮮味がなくならない」ということで、「いつ見てもいいね」という表現。
一見すれば簡単な表現だし、よくありそうなシーン。しかし、こういう表現はネイティブじゃないとなかなか出てこない。
本書はこのように、通常の英語教材には出てこないような「生きた英語表現」を紹介している。
上記で2つの表現をサラッと紹介したが、本書の中では、1つの表現解説をするときでも縦横無尽に複数の海外ドラマから引用している。
著者が海外ドラマに精通していることがわかるし、まったく飽きずに一気読みする面白さがある。
本書にはコラムも豊富で、海外ドラマを使った学習法ガイドもある。
海外ドラマファンには必携の一冊で、英語教材としても学習効果が高い。レベルを問わずおすすめしたい良書だ。