日本人に共通する英語のミス151

新版 日本人に共通する英語のミス151

著者:ジェイムズ・H・M・ウェブ
出版:ジャパンタイムズ出版
発行日:2020/10/24

隠れた名著として知られる教材。改定を繰り返しているロングセラー。

著者は日本で英語を教えているネイティブ。生徒たちがいつも「決まった間違い」をしていることに気付き、その繰り返される間違いを本書にまとめた。

学習効率はトップクラス

日本語と英語はそれぞれ特性がある。

たとえば、日本語では複数形を意識しないので、英語で話すときに単語を複数形にしないミスが出やすい。

(✕)English newspaper is difficult to read.

(◯)English newspapers are difficult to read.
「英字新聞は難しい」

他にも、英単語を直訳で覚えていると出やすいミスがある。

(✕)There are seven people living in my house, so it is very narrow.

(◯)There are seven people living in my house, so it is very cramped.
「わが家には7人が住んでいるので、とても狭いです」

narrowは幅が狭いことなので、家が小さいことを言うならsmall。さらに十分なスペースがないことを言うときの「狭い」はcramped。

このように、日本語の「狭い」をそのまま英単語に当てはめると間違いが頻出する。

こういったミスの背景には言語的な違いがあるので、日本人のミスは共通する。本書はこういった共通するミスを大量にまとめてある。

日本人にとって、本書ほど学習効率の良い教材は滅多にない。本書を一通り読んでおけば、日本語ネイティブに起こりがちなミスを防ぐことができる

ミスあるあるが151個

本書の内容をもう少し見てみよう。

「運転免許を取る」というときにtakeを使うミスがある。

(✕)I took a driver’s license in the vacation.

(◯)I got a driver’s license in the vacation.
「私は休み中に運転免許を取りました」

license は他人から与えられるのでgetを使う。他人から与えられずに「取る」場合はtakeを使う。

これなどは、英語の経験を積んで get a license の英文に大量に触れていれば間違えないかもしれない。しかし、日本語の感覚ではtakeを使いたくなる。

次はもっと頻出しがちなミス。「自転車を盗まれた」と英語で言いたいとき、あなたはどんな英語にするだろうか。

(✕)I was stolen my bicycle.

(◯)I had my bicycle stolen.
(◯)My bicycle was stolen.
「私は自転車を盗まれました」

盗まれたのは「私」ではなく「自転車」だから、受動態の主語が「I」なのはおかしい。文法教材の受動態の項目でよく指摘されるポイントでもある。

日本語の「私は~を盗まれた」というイメージに引きずられるとミスが起きる。

次はどうだろうか。「私は長野県へスキーに行きました」を英語にしていただきたい。

(✕)I went skiing to Nagano Prefecture.

(◯)I went skiing in Nagano Prefecture.

go swimming, go shopping, go skiingなどの表現のあとでは、toは使わずふつうinを使う。

日本語の感覚では、どうしても「~へ」ということでtoを使いたくなる。まさに前置詞は鬼門だ。

それにしても、本書を読んでいると楽しい。「あー、このミスはある!」とテンションが上ってしまう。

簡単な英単語を正しく使いこなせない理由

本書を読んで思ったのは、英語を「知っている」というのと「使える」というのは別だということ。

ごく簡単な英単語(文法・語法)であっても、それを正しく使えるとは限らない。

インプットに偏った学習をしていると「知ってはいるけど使えない英語」になりがちではないだろうか。

というのも、英語を読んだり聴いたりするときには、中途半端な理解でもなんとなく意味がとれる。しかし、その単語を使って英文を書いたり話すときには、中途半端な英語では通用しない。

本書の中には、「enjoyに目的語がないミス」があった。超基本の英単語であり、英文の中にenjoyがあれば意味は取れるはず。

しかし、enjoyを使って正しくアウトプットできるかどうかは別だ。つい目的語をともなわずにenjoyを使ってしまう。

英語のミスはアウトプットで起こりやすい。知っているはずの英単語でも正しく使えないものなのだ。

よくあるミスは早いうちに知っておきたい。本書は絶対オススメの教材のひとつ。

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