絵で見てパッと言う英会話トレーニング 海外旅行編 著者:Nobu Yamada / Kajio (イラスト) 出版:Gakken 発行日:2023/9/7 |
海外旅行で使う英語表現を学ぶ。
一人称視点のイラストに特徴があり、実際の状況をイメージしながら学習できる。
英語の勉強が苦にならない工夫。
海外を疑似体験しながら英語の練習
一人称視点のイラストがあって、その状況で話す英語を練習するシリーズ。
以前「絵で見てパッと言う英会話トレーニング 基礎編」をレビューしたが、本書は海外旅行編。
下の画像は、「シーン1機内」の章。「乗務員さんに、ほかの客と席をかわってもらえないかと言われた。」ときに、「構いませんよ」という英語表現を学ぶ。よくあるダブルブッキングのケースだ。
1ページで4つのシーンが描かれている。その英語を言えるだろうか。答えは裏面にある。
たとえば、下の画像は、同じ「機内」の章で、機内が寒すぎるので毛布をもらう状況。および、入国書類を配っている乗務員さんに日本人でも必要か尋ねる状況。
まずイラストを見て、英語が言えるか考える。
ページ裏面に、下のように英語表現と解説がある。
裏面にも同じイラストがあって、直感的にわかりやすい。解説では、その状況で使う他の表現もある。
CDが付いているので、英語の音声を聴きながら練習することもできる。(新装版なら、CDに加えてアプリにも対応している)
海外旅行の17シーンを収録
本書には海外旅行の17シーンが収録されている。
機内、空港、タクシー、電車、バス、道を尋ねる、レンタカー、ホテル、カフェ・軽食、レストラン、買い物、観光案内所、両替・郵便局、美術館・博物館、観劇・観戦、観光、出会い・交流。
ホテル、レストラン、買い物は、イラスト数が多い。それだけ使う英語表現が多いからだ。
本書だけでも海外旅行で使う典型的な英語表現が身につく。
勉強のモチベーションを上げてくれる
いざ海外旅行に行くときに、どれだけの人が事前に英語を勉強するだろうか。多くの人は、ぶっつけ本番で渡航してしまうはず。
本書は、1人称視点のイラストがあるので、海外旅行で経験する状況がリアルに伝わってくる。
以下の画像は、軽食・カフェのシーンから。
ファストフードで、「ほかに何か要りますか?」と聞かれて、「いや、以上で。」と応える。必ず経験するシーンだ。
こういったイラストがあるからこそ、事前に英語を勉強しておこうと思える。
英語表現が羅列してあるだけの教材はやる気にならなくても、本書なら頑張る気になる。
1人称視点のイラストはイノベーションと言ってもいい。
本気で制作された「海外旅行の英語教材」
本書に掲載されている膨大な数のイラストは、漫画家・イラストレーターのKajio氏(加治佐修氏)が担当。
見て分かる通り、好感度が高く美しいイラストだった。単に1人称というアイディアだけでなく、イラストの美しさが本書の魅力を高めている。
著者はNobu Yamada氏こと山田暢彦氏。工夫を盛り込んだ英語教材に定評がある。
そして本書には、編集協力者が6人も連ねる。
本書の制作にはどれほどのエネルギーが必要だっただろうか。
英語表現をただ並べただけの教材が山ほどあるが、それらとはモノが違う。本書のような本気で制作された教材をぜひ選んでいただきたい。