ネイティブが教える英語の動詞の使い分け 著者:デイビッド・セイン, 森田修, 古正佳緒里 |
基本動詞の使い分けを解説した本。
「話す」「見る」「作る」「注意する」「驚く」など35のシーンについて、ネイティブがどのように動詞を使い分けているかを伝える。
著者は、英語教材の執筆で有名なデイビッド・セイン氏。
使い分けを学んでいるうちに英語力がつく
「話す」と言うときに、speak,tell,talkのどれを使えばいいのか。
本書は、そのような基本動詞の使い分けを深く解説している。

良書を量産しているデイビッド・セイン氏だけあって、学習効果の高い内容になっている。
本書の特徴は以下の4つ。
ネイティブイメージを一語で
「否定する/拒否する」の章なら、deny「認めない」、decline「ていねいに断る」、refuse「断固拒否する」、reject「断固拒否する」といったように、一語でイメージを伝えている。長文の解説よりもイメージしやすい。
単語のニュアンス解説、用例、イラストで理解を深める
「解説」「用例」「イラスト」で多角的にアプローチしているので、それぞれの単語を深く理解できる。
検索ヒット数で裏付け
Googleで検索して、どの単語がより多く使われているか?というデータを紹介している。そのフレーズで選ばれた単語が一目瞭然。
穴埋め問題でさらに深く理解する
4つ程度の穴埋め問題を出して、使用できる単語を「◎〇△×」で示す。なぜ、その単語は使えるのか、使えないのか。豊富な例を使いながら、ネイティブ感覚に迫る。
中級レベル以上が楽しめる本
本書で取り上げる単語は、ごく基本単語となる。speak,tell,talkの使い分けとなると、中学1,2年のレベルに見えるかも知れない。
実際に読んでみると、けっして初級向けの本ではない。
本書の帯でデイビッド・セイン氏は以下のように言う。
これまでに100冊以上の本を書いてきましたが、これはほんとうに英語を必要としている日本人の上級英語学習者に読んでいただきたい本です。
どこまでも単語のニュアンスを掘り下げているので、ネイティブの感覚に基づく実践的な内容である。
本書を楽しめるのは、ある程度の余裕をもって読める人だろう。中級~上級レベルの人が充分に知的満足を味わえる内容となっている。