文法テーマ別の例文を音読
本書は「文法テーマ別の例文集」。文法テーマごとに、その文法事項をつかった例文を7つ掲載し、各80回音読するようになっている。使える文法を習得するためには、「例文を暗記する(ほど音読する)」段階が欠かせないと本書は主張する。
本書には例文が載せてあるだけなので、文法力のない人が学習するとまったくのフレーズ丸暗記になってしまう。それではほとんど意味がないので、あくまで文法解説を他で学んだ人が、練習帳として使うといいだろう。
当サイトの意見としては、文法の習得には「文章を作る段階」が欠かせないということである。与えられた文章をどうこうする前に、学んだ文法事項を用いて自分で文章を考えてみた方がいい。そのためのトレーニングとして、文法系パターンプラクティスがある。
それらと組み合わせる形で、本書の主張する「音読する」段階があると効果的だと思われる。つまり、文法系パターンプラクティス教材に出てきた英文を音読するのが一番という結論になるわけだが。
本書でひとつ気になったのは、例文の上にカタカナの発音ルビがふってある部分。初心者向けの海外旅行フレーズ集ならともかく、音読を推奨している教材で付けるべきではなかった。
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