このページでは、ESLの解説とお勧めサイトをご紹介しています。
“ESL”とは?
ESL(English as a second language)とは、「第二言語としての英語」のこと。
わざわざ「第二言語としての英語」という言葉がある理由は、「母国語としての英語」と分けるため。
英語圏では、外国人(または移民)への英語教育と、ネイティブ児童にたいする英語教育がある。
それぞれ違ったアプローチが必要となるため、”ESL”の言葉がよく使われる。
日本国内では、英語が母国語ではないことは当たり前なので、英語教育の現場で「ESL」という単語は使われていない。
様々な呼び名:ESL / EAL / EFL
ESL(English as a second language)「第二言語としての英語」:
母国語の次に英語が位置する。そのため、英語が公用語となっている国(フィリピンなど)にふさわしい表現だという指摘もある。
EAL (English as an Additional Language)「追加された(もう1つの)言語としての英語」:
英語が必ずしも「第二」とは限らないため、「もう1つの言語」というニュートラルな表現。
EFL(English as a Foreign Language)「外国語としての英語」:
英語圏以外の人を対象にした略称。英語が完全な外国語であることを強調している。
英語ネイティブ以外への英語教育として、もっともニュートラルな表現はEALなので、EALが使われるケースが増えている。
ただし、ESLがもっとも普及している表現なので、ESLを含めて”ESL/EAL/EFL“とセットで表記されているケースもよくある。どの略称を使おうとも、「ネイティブ以外の英語教育」という点では同じ。
ESLのコンテンツは日本の英語教材と何が違う?
ESLのサイトでは、英語が母語ではない人々に向けて、英語習得の情報や学習コンテンツが提供されている。
英語ネイティブの人々が提供するコンテンツなので、すべて英語で書かれている。(音声もすべて英語)
日本人が英語を教えるとしたら、日本語での解説が混じってしまうが、ネイティブによるESL教育コンテンツはすべて英語となる。
BBCの膨大な英語学習コンテンツ
最初に、ESLの代表格ともいえるサイトを紹介。
BBC Learning English (無料)
英国の公共放送BBCが提供するESLコンテンツ。1943年からはじまった外国向けの英語教育放送が源流。
このサイトの特徴は、膨大な動画コンテンツにある。
たとえば、英文法を学ぶ動画コンテンツ Grammar Gameshowは、クイズ番組形式で文法知識を確認する。
エンタメ番組風で楽しい。
ただし、Some と Anyを使い分けるような基礎レベルの回なのに、出演者は普通に英語をしゃべってしまっている。
はじめて文法を学ぶ人よりも、中学英語をクリアーしたくらいの人が、リスニング素材として使う方がいい。
音声を書き起こしたテキスト(トランスクリプション)も添えられている。
伝説の ESL Podcast
次に紹介するのは、世界中でファンが多かったといわれるESL Podcast。
現在は有料化して、ESLPod.comというサイトになった。
1800以上の音声レッスンがある(有料)。
コンテンツの内容は、Daily EnglishとCultural Englishの2つ。
Daily Englishでは、日常生活やビジネスシーンの短いダイアログが流れ、表現を学ぶ。
Cultural Englishでは、米国の文化を紹介したトーク。
人気の秘密
ジェフ博士の話が面白い。
Cultural English(English Cafe)では、米国の多様なテーマを取り上げて、ジェフ博士が気楽におしゃべりする。
学習者が聞き取りやすいように配慮されている点もいい。
(※ジェフ博士の写真はESLPod.comから引用)
Podcast時代は個人でやっていたはずなので、レッスンは手作り感がある。
今で言えば、ユーチューバーのようなものだったかも知れない。
注)ESLPodcastは音声のみ。
Youtubeで”ESL”関連動画を探す方法
無料でESL動画を観たいときはYoutubeがベスト。
ただし、YoutubeでESLの動画を視聴したいときは、”ESL lesson”で検索しよう。
個人ユーチューバーから、語学学校の授業風景まで、数々の英語レッスン動画が見つかる。
けっこう面白いので、ESLに興味のある人はぜひ観てほしい。
ちなみに、”ESL”だけで検索すると、eスポーツ運営企業ESLの動画が大量にリストアップされてしまう。検索するときは、”ESL lesson”がおすすめ。
英語レッスンのプリント配布
ESL教育のためのプリントを配布するサイトを紹介。
ESL library (有料)
ESLの英語教師に向けて、あらゆるプリント形式の教材を提供している。
書き込み式のプリントが多い。
英語塾の先生だったら、「海外のESL教育現場は、こんな教材で英語を教えているのか」と参考になるはず。
関連:英語ネイティブ児童向けのコンテンツ
やさしい英語素材を探しているなら、ESLにこだわる必要はなく、ネイティブ児童向けのコンテンツがおすすめ。
上記ページでは、英語圏のネイティブ児童向けに運営されている有名サイトをリストアップしている。
やさしい英語が使われているので、多読・多聴の素材として使える。英文はもちろん、音声、動画、ゲームなど多様なコンテンツがある。