VOA (Voice of America)の公式アプリ。
このアプリには、ラジオ放送4番組、動画ニュース、ニュース記事が用意されている。
ゆっくり英語を読み上げる「 VOA Learning English 」コーナーもある。
VOAはこんな放送局
VOAは米国政府が運営する国営放送で、世界に向けてニュースを配信している。
特に、民主化を要する国をターゲットにしていて、情報統制された人々に情報を届けるのが狙い。40もの言語で放送している。
米国政府によるプロパガンダともいえるが、英語放送を聴く限りでは、ごく普通のニュース内容になっている。
現地の言葉でニュースを流しているため、アフリカや中東地域のマイナー言語のニュースが聞ける。その手のマイナー言語を学習している人にとって、VOAは貴重な音声素材になっている。
ちなみに、日本語の放送は1970年に廃止された。「日本は情報統制されていない」ということらしい。
英語学習でVOAが話題に出る理由
VOAは英語でもニュースを配信しているが、英語のニュースが聴きたいだけなら、いくらでも他の手段がある。
英米の放送局や通信社は、それぞれWebやアプリでニュースを発信しているので、あえてVOAを選ぶ理由はない。
しかしながら、VOA Learning English というコーナーがあって、これが英語学習に役立つ。(昔は Special English という名称だった)
VOA Learning English は、英語の非ネイティブに向けて、非常にゆっくりとニュースが読み上げられる。記事の内容も、ごく簡単な語彙に制限されている。
このコーナーが英語学習の素材として面白いので、英語ニュースといえばVOAがよく話題に出る。
1回30分で、1日4回ほど、VOA Learning Englishのコーナーがある。
テキスト、音声、動画で気軽に英語ニュース
それでは、アプリを実際に見てみたい。
上部に4つのライブ・ラジオ放送がある。
アフリカに特化した放送もあり、現在はアフリカへのアプローチに力を入れているらしい。
その他、音楽だけを流している番組もある。VOAは24時間放送なので、気分転換につかえる。
ちなみに、ライブラジオ放送にはスクリプトがない。テキスト付きの音声で勉強したい人には向いていない。
テキストによるニュース記事もある。音声は付属していない。
上記のキャプチャされた記事にはたまたま動画が付属しているが、あくまでテキストでニュースを読みたい人に向けたコーナー。
動画のニュースもある。
動画を選ぶとスマホのフルスクリーンになって、なかなか見応えがある。
その他にも、ニュース記事の写真だけを一覧でみるコーナーもあり、そういった工夫が面白かったりする。
よくできたニュースアプリ
VOA公式アプリは、2014年~2015年にかけて、いくつかのアプリアワードで表彰されたらしい。
アプリとしてよく出来ていることは間違いない。
重要なポイントは、ラジオ、動画、テキストの中から、そのときの気分で視聴手段を選べること。1つのスクリプトを使っているわけではなく、それぞれ別のニュースとして選ぶようになっている。
ラジオは24時間ライブで流しっぱなしというのもいいし、音楽専門の放送があるのもいい。
VOAが1つ入っていれば、ちょっとニュース英語に触れたいときに事足りる。このあたりが人気の秘密かもしれない。