快読100万語!ペーパーバックへの道

英語学習の一大ムーブメント

2000年代初頭、英語学習の分野で「多読学習」という一大ムーブメントがあった。火付け役は、本書の著者である酒井氏。SSS英語学習法研究会を立ち上げて、多読の普及に努めてきた。

多読学習は昔から知られていたが、SSSの方法でユニークだったのは以下の3点。

  • 辞書はひかない。
  • わからない部分は飛ばす。
  • むずかしかったらすぐ投げ出して次の本に移る(=無理して最後まで読まなくて良い)

多読の素材は、Graded Readersというネイティブ児童用の簡単な洋書を使う。(Graded Readersは、当サイトでも多読洋書のカテゴリで紹介している)

この「いい加減な」多読法は、なぜこれほど人気だったのか。そして、なぜ効果があったのだろうか。

多くの学習者は、英語を読んでいるときに文を一つ一つ日本語に訳す癖をもっている。これまでの学校英語で身に付けてしまった悪癖で、和訳がきっちりできないと理解した気になれず、気分がわるくて先に進めない。

結果として、英語を読むのが大変なことになり、英語を読む習慣がもてない。英語嫌いにもなり、英語力が伸びない。

SSSの多読法なら英語を読むのが楽なので、量をこなせる。しかも、簡単な英語をたくさん読むことで、英語を逐語で読むのではなく「かたまりで読める」ようになる。

そして、100万語の多読を達成した頃には、劇的な変化を遂げる。英語が当たり前のように体のなじんでいることだろう。

ちなみに、「100万語」というのは、通常のペーパーバッグ(300ページ)だと10冊に該当する。Graded Readersは薄い本なので、平均で50冊程度だろうか。「100万語」という言葉のイメージには圧倒されるが、計算してみるとそれほど多い量ではない。

精読と多読、どちらも大切

SSS方式の多読が有効なのは間違いない。「簡単なレベルを大量に」というのは語学の基本なので、ほとんどの人にびっくりするような変化がある。

もちろんSSSの多読には批判もある。新しい多読法の普及に力をいれるあまり、本書の中で学校英語(精読型の学習)を否定しすぎている面がある。

英語の構造をしっかり理解する学習は、やはり必要ではないだろうか。精読と多読の両方をやるのが王道に違いない。

精読も大切だという前提の上で、今までSSS方式の多読を試したことがない人は、ぜひ試して欲しい。英文を読むのが苦痛な人は、絶対に試すべきだろう。

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