英会話1000本ノック<ビジネス編>

英語の瞬発力を鍛える

著者のスティーブ・ソレイシィ氏は、「英会話なるほどフレーズ100」のようなフレーズ系教材で知られる。その他、NHKラジオ講座「英会話タイムトライアル」も人気。

ソレイシィ氏のテーマは一貫していて、瞬発力のあるスピーキング能力を養成すること。実際の会話となると、英語が口から出てこないで、だまりこんでしまう日本人が多い。そこで、簡単な表現でいいから、すぐに口から出てくる力を身に付けるように訴えている。

本書の「1000本ノック」というのも、瞬発力を鍛える学習法。音声を聞いて、すぐに口頭で応える。ノックにたいしてリターンする。それで1000フレーズを身に付ける。

2種類のノックでビジネスフレーズをマスター

本書はビジネス編なので、ビジネスシーンを舞台にして1000個のビジネスフレーズを覚える。以下、簡単に内容を紹介したい。

ノックとリターンには2つのパターンがある。

1つは、日本語のノックにたいして、それを英語にするリターン。日本語を音声で聞いて、即座にそれを英訳して応える。

例:<「電話対応の必須表現集」のページから>

ノック:「もう一度お願いします」 ←ここを聞いて
リターン:Would you say that again? ←ここを発声する

2つめのパターンは、英語の問いかけにたいして、英語で応える。英語の音声を聞いて、その受け答えを英語で発声する。

例:<スケジュール確認の必須フレーズのページ>

ノック:What day is best for you this week? ←ここを聞いて
リターン:How’s Wednesday. ←ここを発声する

「日本語→英訳」「英語→英語で受け答え」という2パターンのノックを合計1000フレーズ行うことになる。

「英語→英語で受け答え」のパターンでは、相手の英語を理解して、ふさわしい英語を応えることになるので、リスニング力も身に付く。

学習するテーマは多岐にわたる。

・挨拶や自己紹介といったビジネスコンタクト
・お礼、お詫び
・電話対応
・スケジューリング
・基本的な文法とビジネス表現
・数字を英語にするトレーニング
・プレゼンテーション、、、など。

音声はCDではなく、CD-ROMの中にMP3形式で入っている。これによってモバイル機器にファイルを移すのが簡単になり、一部のファイルを選んで移動するのに便利だ。1000フレーズという膨大な量なので、「1週間で100フレーズ」など、それぞれのペースで学習しやすい。

副教材として組み合わせたい

イメージとしては、瞬間英作文にも近い。このタイプの学習をしてこなかった人は、たしかに瞬時に英語が出てくるようになる。

このタイプの練習は、テキストでみれば簡単に思える英語が口から出てこない、という人に向いている。そのための練習と言っても過言ではない。

瞬間英作文のレビューページにも書いたことだが、まったく英語力が足りなくて、学習するフレーズが丸暗記になってしまうような人は、やっても辛いし、すぐに忘れてしまうのではないだろうか。

ほとんどのフレーズは中学英語の範囲内なので、中学英語がある程度わかる人ならレベル面での問題はない。上記にあげた具体例の2例文を見れば、レベルがわかるかと思う。実際、ビジネスシーンでも、そのレベルの英語力でかなりのコミュニケーションが可能なのだ。

今まで、瞬発力を鍛えるタイプの練習をやってこなかった人は、本書のような学習を試してみてはいかがだろうか。副教材的にやってみれば、英語学習のマンネリ防止にもなる。

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